この度、第18回日本病院前救急診療医学会総会・学術集会を2023年12月8日・9日の両日に、神奈川県小田原市にて開催させていただく運びとなりました。

本会は、病院前救急診療として医師が現場出動する体制の進歩と普及を目的に2006年に病院前救急診療研究会として発足し、2013年に日本病院前救急診療医学会として改変され、現在に至っております。

医師が救急現場に出動する体制として、ドクターヘリ・ドクターカーの運用が定着し、ドクターヘリにおいては2022年度に全国への配備が完了され、ドクターカーにおいては多くの医療施設で運用されております。ドクターカーは、救急医療機関から医師や看護師が救急現場に出場し治療を開始しながら患者を医療機関へ搬送するだけではなく、救急現場への医師の早期到着を目的としたラピッドレスポンスカーや在宅診療の緊急往診車としても活躍しています。さらに近年では、新たな試みとしてドクターカーレジストリの構築が開始されたところです。

また、2021年10月に改正された救急救命士法の一部改正による救急救命士の活動場所の拡大、医師の働き方改革によるタスクシフト、さらにはワークステーションとドクターカーの併用など、病院前救急診療は大きな転換期にあります。医師や看護師が今後も社会のニーズに応えながら診療を行うにあたり、病院前救急診療は更なる発展の可能性を秘めている領域であると感じております。

そこで、本会においては、『病院前救急診療の新しい潮流』というテーマで、「ドクターカー」、「院内救命士」、「ワークステーション」を中心に、ご議論いただきたいと考えております。

開催地である小田原は、小田原城といった史跡をはじめ、箱根連山につながる山地や曽我丘陵に囲まれ相模湾にも面する自然豊かな土地であると共に、東海道新幹線を含む5社6路線が乗り入れる交通至便の街でもありますので、大会終了後は観光地である箱根にも足をお運びください。

学術集会事務局一同、鋭意準備して参ります。本会が皆様において、病院前救急診療の情報交換ならびに学びの場となればと期待しております。

小田原にて皆様のご参加をお待ちいたしております。

2023年2月21日